アサーション・トレーニングの醍醐味
「自分が思ったこと、感じたことを言ってよい。」
「こちらの言ったことを、相手が拒否したり怒りを表しても、それは自分が悪かったと思わなくてもよい。」
アサーション・トレーニングで、こういった意味のことをお話しするとすごく衝撃を受け、参加された方はとまどいの表情を見せられることがあります。
本当?言ったら相手を傷つけるのでは?
私が言ったことで相手が怒ったら、私のせいでしょう?…と。
大人数のワークショップの時は、会場中が一瞬どよめいて、直後、サーッと拒絶の空気が会場を支配するのを感じます。堅い、張りつめたような空気。
アサーション・トレーニングのプロセスで、どうしても通らなくてはならない、乗り越えなくてはならない壁(?)です。
さて、そこから一転。
実習トレーニングに入り、ロールプレイを通して実体験していくと、空気が徐々に変化していきます。氷が溶けるように和やかな空気へと変わります。
だんだん参加者の表情が豊かになり、笑顔も出始めます。そして終盤にかけて、こちらの細かい指示がなくとも、自然に良いコミュニケーションが展開されていくさまは、ある意味アサーション・トレーニングの醍醐味です。
そしてさらにアサーション・トレーニングのうれしいところは、終わると一人ひとりがキラキラしてくるところです。数時間前まで見知らぬ人たち同士が、古くからの友人のようにお互いを大事にしあえる、そんな空間になっています。
私にとっても、とてもうれしいひとときなのです。