セレニティカウンセリングルーム

月別: 2010年10月の記事一覧

食の大切さ。辰巳芳子さんの活動。

時計塔と秋空 (写真をクリックすると、少しだけですが大きくなります。写真の下が切れているので、大きくして見ていただけるとうれしいです)

ある日、大学への出勤途上、あまりにも空が青く気持ちよかったので、ついパチリ!カメラがなく、携帯だったのが残念!

陸橋から眺めた秋空

その後、大学に着いてからも、そこここの「秋」に目を奪われて、あっちでパチリ、こっちでパチリ。その一部をこちらに貼り付けてみました。少しは、雰囲気を 感じていただけるでしょうか。 ↓ キャンパスの銀杏並木。

キャンパスの銀杏並木

白い山茶花

赤い実をつけた秋の花水木 花水木を上から眺める構図というのも珍しいでしょ?渡り廊下から撮りました。

さて、突然冬がやってきたかのような今日の寒さ。上の写真はたった3日前のこと。さわやかな秋風に吹かれ、ようやく秋も深まり・・・、と長かった夏も終わり、秋を味わい始めた矢先にこの寒さ。かと思うと、沖縄や奄美には台風が接近とか。どうなっているのでしょう、今年のお天気?

こんな日は温かい鍋や汁物がほしくなりますね(すみません、すぐに食べ物の話で)。食べると身体が温まるだけでなく心もほっこりと温かくなります。温かい食べ物だったらなおさらです。手作りだったらなおのこと。食べることって、いろいろな意味で力になりそう。不思議ですね。

先日、85才の料理研究家辰巳芳子さんの活動を取り上げたテレビ番組を見ました(というより、たまたまテレビをつけたらやっていて、途中から見ました)。「特報首都圏
辰巳さんは、母親が料理研究家でもあり、ご自身の病や身内の介護体験から食の重要性を再認識し、丁寧に作った一杯のスープの滋養と愛情を次世代に伝えていこうと一筋に活動してきた方です。

が、最近の食生活がおろそかにされていることに不安を感じ、デパ地下のお総菜を点検し、働く女性達の声を聞くことで、これからどうやって食の重要性を伝えていけばよいかを模索する、という番組になっていました。

辰巳さんの料理教室は5年先まで予約が一杯だそうです。その生徒さん達に辰巳さんが煮干しでダシを取るようにと言っても、実際にそうした人はわずか数人。大半の人が即席だしを使っていました。その現状に、辰巳さんの口から思わず「なぜしないのですか?」と強い口調が。教室中はうなだれて重苦しい雰囲気に。

食を大事にすることは命を大事にすること。と辰巳さん。まったく同感です!!ただ、働くお母さん達、作れないのは何故か、教室で固まってしまった生徒さん達の気持ちも痛いほど分かります。私も、しばしば作れない派になりますし・・・。でも、何とか「食」は大事にしていきたいなあと思います。ついつい便利な方に流されてしまいがちですが、無理しない程度に、できるだけ楽しんで、また楽しめる程度の時間の余裕を持てる、そんな生活スタイルが維持できたらよいのだろうなあと思いました。

このことに関連して、たまたま先日、子育て勉強会に参加してくれていたお母さんから丁寧なお便りを頂きました。お弁当作りを巡ってのお便りでした。良かったらご覧になって下さいね。セレニティのホームページ「子育てトピックス」

実は、カウンセリングと同じくらい、食べることには人を癒す力があるのではないかと思うことがあります(私が食いしん坊だから?)。カウンセリングと食べること、一見相異なる領域のようですが、この二つは私の中で違和感なく納まります。食を大切にするために私に何かできることはないかなあと、ずっと思っているのですが・・・。とりあえずはまず、今日の夕食を作ってから、考えることにしましょう。

ほめられたときは控えめに拒否?

先頃、2012年のロンドンオリンピックに向けて、英国観光局が旅行者に接する際のマナーについて発表したそうです。ロシア、日本、カナダ、中国等々、各国の特徴に併せてどう接したらよいかが列挙されていました。おおむね当たっていそうな気がするものもあれば、ちょっと首をかしげたくなるものや、なるほどそうかもしれないなあと納得できるものなどなど、面白く読みました。いろいろあった中で、私の一番気になったのはこれです。

・中国人にほめられたときには、「ありがとう」と喜んではいけない。謙虚に、軽く否定するのがよい。(大体こんな感じの内容)

これは日本人に当てはまりそうな気がしますが、中国の人もそうなんでしょうか。中国と言っても広いし、民族によっても違うでしょうが・・・。以前、(名前から推測してたぶん)ウイグル自治区方面の出身と思われる若い女性とお話ししたことがありますが、とてもつつましやかで、彼女の語る家族や周囲の様子からも、謙虚な民族性を感じました。

それはさておき、ほめられたときに「ありがとう」ではなく、「いえ、そんなことありません」などと軽く拒否をするのは、私たち日本人に馴染みのやり方ですね。では、素直にありがとうと言ったときはどうなのか。ほめた人はどう感じるか、どんな印象を持つか、言った人は言ってみてどうだったか。そんなことをロールプレイで体験してみることを、毎月ワークショップでやっています。その結果、素直に「ありがとう」と言ってみると、ほめた方も嬉しいことが多いということが、実際にワークショップの感想で多く語られます。

アサーション・トレーニングはもともと欧米から入ってきたものなので、個人の自己表現を尊重するこのトレーニングでは、日本人からすると、こういう言い方はどう逆立ちしてもできないだろうと思うような表現の仕方に出会うこともたまにありますが、しかしその違いに気づくことで、逆に私たちのふだんの表現方法の特徴や問題となりそうな点を浮き彫りにしてくれることにもなります。

本家本元の英国が東洋人の表現方法に併せてくれたのでは、せっかく文化の違いに気づくチャンス、違いの面白さを味わう機会が失われてしまわないかしら、とちょっぴり気になります。「郷に入っては郷に従え」、事件やおおごとにならない範囲でなら、「意外!」「ビックリ!」といったお国柄による接客のズレも、また旅行の楽しさでもあるし・・・。客人をもてなす基本姿勢としては◎、と思いますけどね。

いずれにせよ、接待にあれこれ気をもむのは、個人も国も同じなのですね。