セレニティカウンセリングルーム

時計職人のおじいさん

駅前に一軒の時計屋さんがありました。昔からこの土地にお店を構えていたと思われる風情の、こぢんまりとしたお店でした。ときどき店の前を通ると、おじいさんが時計を修理しているらしく、カウンターで背を丸めているのが見えました。

ある日、店の入り口に張り紙がありました。「この度、閉店することになりました。長年のご愛顧、誠にありがとうございました」

それからしばらくして店の前を通ったところ、ウインドウ越しに見える陳列棚には時計がほんの少し残っているだけでした。ほとんどガランとした店の中では、以前と同じように、カウンターにかがみ込んで時計を修理しているおじいさんがいました。最後の仕事の依頼だったのでしょうか。

そんなことがあって数日後、たまたまテレビで、イタリアの片田舎でのある家族の暮らしを伝えた番組を見ました。家族の一人は時計職人のおじいさんでした。80は過ぎていると思われる白髪の老人は、インタビューに答えて「動ける間は仕事を続けていきたいね。生きている限り、ずっとね」と、優しい笑顔で机の上の時計に向かっていました。

三世代同居で暮らす住居の一室に、おじいさんの修理のスペースがあるらしく、明るく気持ちよくしつらえられた室内に、木製の机が温もりを感じさせて、おじいさんの幸福な暮らしを想像させました。

閉店した時計屋のおじいさんも、もしかしたら「まだまだ時計の修理はできるぞ」、と思っていたかもしれません。それとも、「リタイアして悠々自適、好きなことをして過ごすぞ」、と思っていたでしょうか。詳しい事情は何もわかりません。

いずれにしても、子や孫に囲まれて暮らしつつ、自分の技術が必要とされ、死ぬまで仕事に情熱と誇りを持って続けていかれたら、最高に幸せな生き方の一つであることは間違いなさそうです。

それにしても、しかたのないことですが、お店が閉店するのって、何だかやっぱり淋しいですね。

瞑想会、雪混じりの日に

今日も寒~~い!エアコンの設定温度がいつもと同じだとちっとも暖かくなりません。

昨日は昨日で、雪がパラパラと舞うお天気。そんな中、今年最初の瞑想会でした。

「積もったらどうしよう」「交通機関がストップしたらどうしよう」と心配だったのですが、雪混じりの雨ですんで助かりました。子どもの頃は、雪が降るのを楽しみにしていたのになあ、と雪を手放しで喜べない自分がちょっぴり淋しい。

肝心の瞑想会は、「無事に」よい時間を過ごすことができました。「無事に」というのは、1時間以上も前から部屋のエアコンを入れていたにもかかわらず、二部屋続きの広い和室はなかなか暖かくならなかったのです。開始から1時間もした頃、ようやく暖かくなり始めましたが、こんなことは初めてでした。自然の力とはすごいものですね。大気が冷え切って、建物全体が冷蔵庫みたいになってしまうのですものね。

寒さに加え、雪かき、雪下ろしと大変な、雪国のご苦労を改めて思いました。

自分の長所・好きなところ

一年中で今が一番寒い時季だから仕方ないですが、それにしても、お日様の温もりが殊の外ありがたく思えるこの頃です。埼玉でそんなこと言っていては、寒い地域にお住まいの人からは笑われそうだけど、ヤッパリ寒い。でも寒くない冬もイヤだけど・・・。ワガママですねぇ。

子どもの頃、膝っ小僧丸出しで寒風の中、縄跳びや鬼ごっこをやっていたなんてウソみたい!

そんなこんなで1月も終わっていきます。もう2月。

1月のアサーション・トレーニングのテーマは「私の長所・好きなところ」というのをとりあげました。2月の瞑想会に向けて講師のSohamが送ってきてくれたコメントが、「自分自身を受け入れる」というものでした。

「あ、同じ!」と思いました。「アサーション」と瞑想会ではアプローチの仕方が違いますが、<自分を大事にする、ありのままを受けとめることをもう一度見つめてみよう>という視点は同じだと思っています。私たちはついつい、欠点にばかり目が行ってしまい、自分を責めたり落ち込んだりしがちですが、ちゃんと長所も見て、全体としての自分を知ることで、また自分自身に対するイメージも変わってくるのではないでしょうか。

Sohamと打ち合わせしたわけでもなく、まったくの偶然ですが、面白いなあと思いました。今必要とされているものにジッと耳を澄ますと、聞こえてくるメッセージには共通のものがあるのかもしれませんね。

先日、「私の長所・好きなところ」をテーマとしたアサーション・トレーニングの方は終わりましたが、2月の瞑想会はこれからです。今度は違ったアプローチで、自分自身を受け入れる体験ができるのは楽しみです。

アサーション・トレーニングでも講師をやらせていただきながら、「自分の好きなところはどこかなあ」と、参加者の皆さんがメモしている間に、私も一緒にメモったりしていました。「自分の長所・好きなところ」、皆さんも見つけてみてはいかがですか?この場合、一般的に言われている長所とかでなくていいんです。自分が気に入っていること、こんなところは好きだなあということであれば・・・。

好きなところを見つける。好きでないところも当然出てくるけれど、そんな自分自身も受け入れる。半歩、一歩自分自身を知っていくって、結構スリリングで面白いです。

“一杯のお雑煮”の幸せ v(^^)

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

関東地方はお天気に恵まれ、穏やかなお正月を過ごすことができました。大雪に見舞われて大変な被害に遭われた地方もあることを思えば、これだけでもありがたいお正月でした。

漁船が雪の重みで何百隻も沈没してしまったり、鉄塔が折れ曲がったりして、美しい雪景色は一変して、圧倒的な自然の猛威を見せつける場となってしまいました。
被害に遭われた方々には、心からお見舞い申し上げます。

同時に、当たり前と思っていることはちっとも当たり前などではなく、自然の「恩恵」であったり、さまざまな「幸運」のもたらした結果であるということも、改めて心に刻んでおかなくてはと思いました。

そう気づくと、

☆穏やかなお天気に恵まれ、
☆家族が<とりあえず元気>で(仮にいろいろな事情を抱えていたとしても)、
☆雨露をしのげる場所があって、
☆暖かい食事やお雑煮を食べられるということは、
本当に幸せなことだなあ……。

と、しみじみ思ったのでした。

ささやかな幸せです。でも、もしかしたら、この上なく充分な幸せなのかもしれない。
そんなことを思った今年のお正月でした。

今年が平和な良い年になりますように!

変化は内側からやってくる

今年も残すところ今日一日。また今年も、ブログの頻繁な更新はできませんでした。と深く反省するとともに、無理な野望(?)は捨てて、来年は書けるときに書こう(今年と同じだ!)と心に決めました。そんなぐうたらブログですが、お時間のできたときに、たま~にお立ち寄りいただければそれだけでもう嬉しいです。

年末年始と言っても、かつてのようなゆとりも感慨もないこの頃ですが、それでも最寄り駅の商店街はそれなりに師走の活気が見られて、「ああ、お正月が近いんだなあ」と実感することができます。

ところが、大学に通う通勤途上の乗換駅は、周辺のお店がどんどん閉店して淋しい限りです。周辺はベッドタウンとして、人口はそれなりにあるはずですが、駅前なのにバタバタとお店が閉まっていくのです。Kフライドチキンが2年前に閉店、今年はMハンバーガーが閉店、その間にも小売店が幾つか閉店して、残る大手のスーパーも撤退するとかしないとか…。

駅前にポッカリとできた空き地を見ていると、これは終わりではなく、スタートなのかもしれないと思えても来ます。たくさん売って、たくさん消費して、人がドッと集まってくる。そんな光景が当たり前だった時代から、変化が起きざるを得ない状況になっていることは確かのようです。いろいろなことが組み替えられて、新たな発想やものの見方から、今までにない新鮮なことが起きてくるのかもしれません。

それが何かはわかりませんが、起きるとすれば一人ひとりの心の中から、ゆっくりと起きてくるのでしょう。また、そうした変化がなければ状況の好転は望めない、そんな時代かもしれません。

何だか今日は勝手な状況分析めいたことを書いてしまいましたが、決して後ろ向きになっているわけではありません。むしろ、一人ひとりの潜在的なエネルギーを活かしていく時が、これから来るような気がしています。

大学の相談室で、カウンセリングルームで、いろいろなことを感じては、思いめぐらせています。焦らずに、こんな時代だからこそ、外よりも内(自分)に目を向けつつ、自分自身を大事にして過ごすことができれば、そこから出てくる一人ひとりの持つエネルギーが、変化の原点になっていくのではと思えます。

抽象的な表現で、何だかわけのわからない文章になってしまったとしたら、すみません。
ともあれ、今年も一年間、ありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。