セレニティカウンセリングルーム

正月の空に思う

明けましておめでとうございます。
皆様、どのようなお正月をお過ごしでしょうか?

年末年始も休みなくお仕事をされている方々もいらっしゃることと思います。
祭日と言えどその過ごし方はさまざまで、それぞれの持ち場での見えないところでの働きがあってこそ支えられている私達の日常であることを、感謝とともに改めて心に刻みたいと思います。

年を取ると月日の流れが速くなると言いますが、最近の速さの感覚は年のせいばかりではないようで、若い人からも「一年が早いなぁ」と漏らす声を耳にすることが多くなったと感じます。
以前だったら何年分もの出来事が一年間に凝縮されたような日々。消化できずに毎日が過ぎていく感覚はわかる気がします。

ゆっくり味わいたいこと、立ち止まって考えたいこと、そんなことが流れの中でかき消されがちになってしまう。そんな思いになることもしばしばですから。
でも、できることなら、今の時代ならではの「何か」を自分なりの視点で見つけ、この時代に生きている私達ならではの実感を味わいながら過ごしていけたらと思います。それがプラスのものなのか、マイナスなのかもわかりませんが・・・。

なんか伝わりにくい表現ですみません。そうではあるのですが、年頭に当たり自分の率直な思いを表現するとすればこんな感じになってしまいます。

このところ、関東地方はありがたいことに、晴れ上がった穏やかな正月が迎えられています。こんな時にふと思い起こす歌があります・・・。

☆ ☆ ☆

何となく 今年はよい事 あるごとし

元日の朝 晴れて風無し         石川啄木

☆ ☆ ☆

親兄弟や友人達の面倒を見つつ、文学界や世の中の動きに関心を寄せ、たくましく生きた啄木らしい名歌だと思います。
貧しさや不運によって辛いことが多くても、正月には日の光を一身に浴び、そこから希望を受け取る豊かな感性と生命力。

私も、新しい年に光を感じつつ、この一年をスタートしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

久しぶりの観劇

コロナでいろいろなイベントが中止になった中、久しぶりに劇場でお芝居を観ることができました。

といっても11月の話です・・・今頃になってしまい、ごめんなさい。

今年もそろそろ終わろうという時期ですが、遅ればせながら久しぶりの劇場での鑑賞が嬉しくて記事に書くことにしました。

「ユタと不思議な仲間たち」はタイトルの「ユタ」と言う言葉から、ずっと沖縄が舞台のお話だとばかり思っていました。ユタはユウタのことで、東北弁なまりで主人公の男の子勇太がこう呼ばれているのです。原作が三浦哲郎、作曲が三木たかし、作詞に岩谷時子さんが参加しているというなかなか見応えのある素敵なミュージカルでした。

「友だちはいいもんだ」は名曲ですね。子ども達が小学校時代に良く耳にした記憶があります。貧困、間引きといった重い地方の歴史を扱いつつも、座敷童(わらし)の民話を絡めて、友情や命について温かい目線で語る感動のファミリーミュージカルになっています。

自由劇場が大きな会場でないだけに、役者さんの息づかいまで聞こえるようなアットホームな雰囲気と、会場との一体感も心地よかったです。まだまだマスクと感染対策とで気を抜けませんが、それでも少しずつ会場でイベントに参加できるようになってきたことが、本当に嬉しく思えました。今まで当たり前と思っていたことが、いかに貴重なことだったかをここでも痛感させられました。
やっぱり会場で観られるイベントって格別です!

思わぬところで秋の空

すっかりご無沙汰していてすみません。
一応無事です。何とか元気でいます。

前回が8月末の記事更新で、2ヶ月以上経ってしまいました。

にもかかわらず、今日も日射しは2ヶ月前と変わらない暑さなのが驚きです。かつて秋というのは、涼しい風が吹き始め、キンモクセイが香り、次第に紅葉が始まるなど「決まりごと」のように順番に季節の変化が展開していました。そうしたかつての自然の移り変わりが、今となっては懐かしい気さえします。

そんな折しも、関東地方に地震のあった翌朝、最寄り駅で秋の空をゆっくりと眺める羽目になりました。それというのも、駅に着いた途端、「徐行運転箇所を特定するため、大崎から川越まで全線ストップさせて点検します」との非情なるアナウンス。その言葉通り、最寄り駅では完全に電車がストップしていて、改札にもホームにも人が溢れていました。

そんなわけで、ただただホームに立ち通しで1時間以上(結局動き出すまで2時間近く掛かりました)。足はしびれてくるし、小さなスマホの画面を見続けて疲れるし、、、で、ふと目を上げたところ、抜けるような青空が広がっていたというわけです。いかに毎日せかせかと、空をゆっくり眺めることもなく過ごしていたことか・・・とちょっぴり反省。

1時間以上も停まったままの上り電車の屋根と、ホームの屋根とで切り取られた秋の空。でも抜けるような青さは美しかった!
日射しは夏でも、空はやっぱり秋の色でした。

コロナがこのまま落ち着いてくれますように・・・。
ささやかな近況報告のみで失礼します。

カボチャの便り

オリパラ、コロナ、猛暑に大雨、人間界も自然界もザワザワした毎日が続いていますが、お変わりありませんか?

私もこの夏は食料の買い出し以外はおとなしく自宅にこもって過ごしていますが、若い人だったら活動したくなる気持ち、とてもよくわかります。おばあちゃん世代でさえ、息抜きや楽しみや生活の刺激は必須ですもの。

でも、自宅療養という名目で医療ケアを受けられない何万もの人たちを思うと、とにかく全力でコロナ収束に力を注いでほしいと願わずにいられません。

平時であれば受けられるはずの医療を受けることもできず、自宅で亡くなるなんて悲惨以外の何物でもありません。一見普段通りのようにみえて、実態はすでに非常時も非常時、戦争下にあるようなものです。そんな場所でお祭り(オリパラ)なんて正気とは思えません。それくらい狂った判断が許されてしまう今の日本。どう考えてもおかしい。

ネットで観た現場の映像が衝撃でした。知識としては知っていても現場の細かい人と人とのやり取りを見せられると、何万という自宅療養中の一件一件に、いかに多くの見過ごされている声があることか。

在宅患者の訪問医療を手がけている医師の、現場からのレポート映像でした。手を尽くしても助けられない現状を謝罪する医師。医師の尽力を充分認めつつも諦めきれない(当たり前です)家族。振り絞る息の下から「水がほしい」「自宅に戻して」と、引受先がなくて動けない救急車内で訴える患者本人。「このまま救急車内で連絡を待つか、自宅に戻るか」患者本人が二者択一を迫られるなんて地獄です。辛くて観ていられない、でもこれが、今この瞬間にも起こっている現状だと思うと目を背けることは許されません。そして、明日は我が身でもあります。

そんな重苦しい気持ちでいたときに郵便が届きました。孫が育てたカボチャ、ママが大事にプチプチに包んで送ってくれました。

小さくても未熟なわけではなく「坊ちゃんカボチャ」という品種だそうです。
「バアバ追いかけっこしよう」と公園で一緒に走り回った孫も中3。農業に興味があるとかで、今年の夏はスイカも収穫できたとか。あの小さな彼が、、、と思うとカボチャが可愛くて可愛くて。。。
どんなふうに料理して食べようかしら?楽しみー!

何があっても子どもは未来への光だとつくづく思いました。こうして光をもたらしてくれる。
「その未来世代のためにも、現状が辛いからってうつむいてはいられないよ」と、ちょっと元気が出てきたし、、、。
明日はカボチャを料理することにしよう~^^V

 

暑中お見舞い申し上げます!

いよいよ関東も梅雨明けしましたね。
ご無沙汰しています。

身の回りのことに追いまくられてブログがお留守になっておりました。
すみません!

 

 

(写真は大学相談室の窓から見える景色)

大学は例年より一足早く、オリンピック前に授業を終えるため、前期はいつも以上に駆け足で日程をこなしました。そのため、5月の連休も返上で、感染対策をしながら対面での相談も始まったため、ここへきてやっとホッと一息といったところです。

それにつけても、大学がオリンピック前に前期授業を終わらせる日程を組んだのは英断でした。埼玉でもサッカーやバスケなど、4カ所でオリンピック競技が行われるそうなので、通勤電車や最寄り駅での混雑は避けられなかったでしょうから、通学の大学生が減るだけでも、だいぶ混雑は緩和されるはずです。特に東武東上線沿線には、大学や専門学校など数十校がひしめいているので・・・。

春には、いくら何でもこんな状況でオリンピックを開催するなんて思ってもみませんでした。猛暑の時季に、しかもコロナ蔓延の中で、何が何でも強行しようという姿勢がますます露骨になるにつれ、あり得ない現実にめまいがしそうになります。とても正常な判断とは思えなくて・・・。

世の中、「まさか・・・」と思うような非現実的なことが実際に起こるものなのだ!と痛感させられる日々です。
ある日突然、空から爆弾が降ってきて初めて戦争と気づくように、あり得ない世界が目の前に展開されていても、それがジワジワと大勢の人々に起こっているときには、危機感が薄れるものです。現実感のない、しかし現実と認めざるを得ない状況が現在進行形で起こっていることに、もっと自覚的でないといけないなと自戒しています。「赤信号みんなで渡れば・・・」のような集団催眠術状態にならないように。

朝、目覚めて、まずコロナのことが真っ先に浮かび、これが悪い夢などではなく現実なのだと知った時の心の重さ。それを打ち払って前向きに生きていくには、好きな物・好きなこと・心地よいことを身近に感じていることだと思います。趣味でも、人間関係でも、ペットや自然でも…。

外部の狂騒と、内なる静謐とを受け止めつつ。日々の瞑想も大事に…。
<8月9日(月)瞑想会久々に開催します。詳しくはこちらをご参照下さい>

な~んてかっこつけたことを言ってしまいましたが、私自身、実は日常の些事であたふたしております。とくに健康チェックのあれこれで時間が埋まる夏休みになりそうです。病気とまではいかないのですが、人間70年も生きていればガタが来るのもしょうがないかな~と思っています。孫にも会いに行けないし、来てももらえないので、暑さを避けてのんびりと過ごすつもりです。

皆様も、どうかお元気で穏やかな日々をお過しくださいね(^^)V