セレニティカウンセリングルーム

関連するコトバ 『 図書館 』

久々の図書館

ようやく紅葉が目につくようになり、秋の深まりと間近に迫った冬の訪れを感じるようになりました。
長かったですね、今年の夏は。

紅葉の色合いは気温変化の乱れからか、鮮やかとは言いがたく、くすんだ色調なのが少々淋しくもあります。

写真は図書館に行く道すがら撮った写真なのですが、抜けるような青空と冷たく澄んだ空気は初冬のすがすがしさを感じさせて気持ちよかったです。

この日は予約した本を受け取りに図書館へ。本当に久しぶりに小説を読みたくなって、面倒だなと思いつつも予約してしまいました(図書館はちょっと遠いし、返しに行くのが面倒だしという横着な理由です)。

なぜ急に借りようと思ったかというと、きっかけは20代の頃に好きだった『城砦(A.J.クローニン)』の書評を、たまたま目にして懐かしくなったとでも言ったらよいでしょうか。図書館では予約が何人も入っていたので、順番待ちで番が回ってきたころにはほとんど忘れかけていました。クローニンの著書は何冊か手元にあったはずが引っ越しを重ねるうちに処分してしまったのか見つからなくて・・・。なぜ処分する気になったのか今では理由もわからなくて、当時の自分に聞いてみたいくらいです。我ながら処分の判断基準が適当で…(苦笑するしか)。

さて、今年も残すところ3週間ちょっと。
毎年のことながら時間に追われて日々をこなした感もあり、来年はもう少し落ち着いて過ごしたいものだな~と振り返っているこの頃です。

2024年残りの日々、健やかに、少しでも落ち着いて過ごせますように…。そしてゆっくり小説が読めますように…。

 

 

絵本の並べ方

ある図書館でのことです。

児童書のコーナーに行き、絵本の棚から一冊抜き出そうとしました。

ところがどうでしょう、隙間なくギッシリ並べられた絵本はとても片手で簡単には引き出せません。一方の手で本と本の間を押し広げて、やっと一冊抜き出すことができました。戻すのもたいへん。さっきと逆に、本の間を押し広げて、間にねじこむように戻さなくてはなりません。

ここは絵本の棚です。子どもの目線の低い位置に作られた棚です。その棚がこんなにギッチリなんです。
おとなの私でさえそうなのですから、子どもがサッと引き出すのはとても無理でしょう。

おまけに、絵本は表紙を見て選ぶことも多いのに、ビッシリ並んでいては背のタイトルしか見えませんし…。

その日は平日の午後早い時間でした。
もっと混んでいると思って覚悟して行ったのですが、拍子抜けするくらいガランとしていました。3歳くらいの女の子とお父さんが一組だけ。

でも、なんだか理由がわかった気がしました。

パラパラとめくって楽しめる絵本。
字が読めなくても、手に取りたくなる本。
何となく手にした絵本がお気に入りの一冊になることもあります。
たまたま手にした一冊が面白かったからという理由で、図書館通いが始まることだって…。

キッカケなんて案外単純なものかもしれません。
それには気軽に手に取れること、これがまず第一。
簡単に抜き出せないほどギッシリ並んだ絵本では、そんな楽しみから遠ざかってしまいそうです。

子どもに歓迎されていないのは、こんなちょっとしたことが原因なのかもしれないと思いました。

いや、でも、よーく考えてみたら、これってちょっとしたこと?些細なことなのでしょうか?

当の子どもにとっては些細なことなんかではなくて、もしかしたら、一番大事なことかもしれません。だって、
「物理的に」手に取りやすいかどうか、ですから…。並べ方一つで、利用しやすいかどうか、何度も通いたくなるかどうか、決まってくるのかもしれませんね。