セレニティカウンセリングルーム

関連するコトバ 『  小学生 』

バレンタインチョコとメガネ君

一ヶ月前の買い物帰りに出会ったこと。

前を歩いていた小学5~6年生くらいの女の子ふたり。道路の反対側に向かって大声ではしゃいでいる。何事かと道路の反対側を見ると、女の子と同年齢くらいのメガネ君が歩道を歩いている。

女の子達がひときわ高い声ではやし立てる。
メガネ君、道路際の一軒の家の前で立ち止まると、郵便受けに素早くポスティング!ピンクのリボンの小さな包みが郵便受けに消えた。

「ワー、ホンメーイ!」「△△(メガネ君の名前)、ホンメーチョコかぁ?」女子は矢継ぎ早にはやし立てる・・・。

「うるせーなぁ!」「うるせーんだよ!」(と声は威勢が良いが、視線は明後日の方を向いて、照れくさいのを必死に隠して応戦するメガネ君)

「勝手に言ってろ!」と言い返しながら、ひょうひょうとした態度で角を曲がって行った。

女の子達はその後もひとしきり、△△君のバレンタインチョコの話題で盛り上がる。しばらく行くと、一足先に帰宅したらしい顔見知りの男子が道ばたで遊んでいるのに出くわす。

「※※(男子の名前)、誰かにチョコあげた?」あげてない。「義理チョコは?」あげてない。「~~チョコは?」「==チョコは?」といろいろなチョコ名が続く。(そんなチョコもあるんだ?!っと、女子達を追い越しながら、話に全然ついていけない私)

「今、△△がね~・・・」っとたった今しがたの「メガネ君エピソード」を披露する女子達。早くも情報拡散だ。明日のクラスでの会話が目に浮かぶ。

このくらいの年齢だと女子の方がお姉さんぽいから、メガネ君は少々翻弄されている様子。女の子達は知らないオバサンがそばを歩いていても、まったく意に介さず大声ではやし立て続ける度胸もあるし、体格も私よりも大柄で立派。オバサンは圧倒されっぱなしだった。

ロマンチストメガネ君、明日は負けるな!

中学生の孫とメガネ君の姿がかぶって、オバサンは心ひそかにエールを送ったのであった。