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改めて“沈丁花”
桜が咲く前の一時期、ほんの束の間、
良い香りを放って楽しませてくれる沈丁花に
今年も出会うことができました。
「懐かしいこの香りは?」と周囲を見回すと…。
道路際のお宅の垣根に沈丁花のひとかたまり。
春のぬくもりを感じる空気の中で私を思い出に引き込んでくれる香りです。
幼少期の実家の庭にあった沈丁花は、
庭の片隅にたった1本…。
写真とは違い紅色の混じった沈丁花でした。
当時は特に気にも留めないほど身近にあった花木でしたが、
今改めて見ると、濃い緑色の葉と白い花のコントラストが鮮やかで、
良い香りを放つその存在感はそれなりにインパクトがあるな~と思います。
以前は気にも留めずに見逃していたものに対して、
気になったり気づいたり、歳とともに視点の変化を感じるこの頃です。
白い花の一枝
これ、何の花かわかりますか?
華やかなのに、
気取りがなく、
素朴で、
清らか。
そんな印象のお花です。
加えて、しっかりした枝と、肉厚の葉っぱ。
全体はどんな大きさの木なのかな?
農協の直売所に買い物に行った時、
入り口で見つけたんですよ。
。 。 。 。 。 。
実はこれ、
「卯の花」だそうです。
生まれて初めて見ました!
私が手に取って眺めていると、
買い物に来た女性が、「あら、これ、なんの花?」と。
「卯の花だそうですよ」と私。
「う~のはな~の匂う垣根に~」のアレ?と言って、その女性は鼻を近づけました。
私も鼻を近づけてみたのですが、あまり匂わない。一枝ではダメなのかな~、とちょっとガッカリ。
「仏さんのお花にしようかな~」と言って、女性はレジに向かいました。
私はお供えでなく、花瓶に入れて飾りました。
でも、部屋に飾ってみても、やはりあまり匂いはありません。
ところが数日して、卯の花の横を通ったときに、
「ふわ~~~」っとほのかな香りが漂ってきたのです。
気温の高いちょっとムシムシした日でした。
垣根の脇に植えた卯の花が、初夏を思わせる蒸し暑い日に、満開に咲いて匂っている。
そんな光景が浮かんできました。
あれから3週間あまり。今はもう真夏の暑さです。梅雨ももうすぐですね。