セレニティカウンセリングルーム

ベランダのセミ

毎年この時季になると、ベランダに蝉の死骸が一つ二つ転がっている。

先日も、洗濯物を干しにベランダに出たところ、目の前に蝉がひっくり返っている。裏返ったまま動かない。動かないから大丈夫と思い、取りのけようと手を伸ばそうとしたその時、ピクピク足を動かしたかと思うとクルッと起き上がった。動かないと思っていたら動かれるのはチョー苦手!思わず声が出そうになる。

見ているとエアコンの室外機の下に向かってゆっくり移動し始めた。暗い所に行きたいのか?(と勝手な人間の予測)。ちょっと移動してはジッとして、また動き出す。そろそろと室外機の下に消えていった。

夕方、洗濯物を取り込むためにベランダに出た際、「セミは?」と見渡すと。。。室外機から這い出て、だいぶ離れたベランダの壁際で動かなくなっていた。今度は本当に動かない。

夏の間にじゅうぶん鳴くことができただろうか?
足をバタつかせて起き上がり、ゆっくり室外機の下に消えていったセミ。
自分の寿命が尽きそうになっていることはセミにもわかるのだろうか。。。

死を目前にした生き物の動きには、たとえそれが一瞬のできごとであっても、命に目を向けさせる何かを感じる。
生まれて、死んでいく。
セミも、人間も、そこはみな同じだ。

。。。。。

夕方になっても、ベランダに差し込む日射しはまだまだ暑かった。人間の夏はまだまだ続く。

 

 

 

 

 

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