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奇跡の存在
新緑はどうしてこんなにみずみずしいのでしょう。目にしみるという表現がぴったりです。一年を通して、浅い緑色のこの色合いは、今この時季にしかない色彩と、光の反射の微妙なハーモニーがあって初めて可能になるのでしょうね。一年の中でも、生命の萌え出るこの時季にだけ与えられた恵みとでもいうのでしょうか・・・。
季節の変化がもたらしてくれる希望が、ことのほかありがたく思えるこのごろです。最近、あちこちで同じようなことばかり書いている気がしますが、いくら書いても出てくる言葉は同じような言葉ばかりです。3月11日の衝撃は大きかったです。その後の原子力発電所の事故も、生命のことや自然と人間のことなどを考えずにはいられない出来事でした。
生きていることそれだけで、ありがたいことだなあと思います。あたりまえと思っていることが、実はあたりまえなんかじゃないということに気づいてきます。
以前、瞑想会の折に、「生きていることはそれだけで奇跡なんですよ」ということを聞きましたが、まさに今、そのことを実感しています。
「生きている」というより、「生かされている」・・・かもしれませんね。自分が生きているのはたまたまそのチャンスを与えられているからに過ぎなくて、だから一瞬一瞬をもっと大事に生きなくてはいけないとも思います。
とはいっても、人間てすぐ忘れるし、怠け者だからサボるし・・・。気がつくといつものだらだらとした日常になっていたりします。この「人間」って、そう、まさに私のことです。
それでも、気づいたら、そのたびにたて直ししながら、自分という存在が「奇跡」の存在であるということを、できるだけ忘れないでいたいと思います。