セレニティカウンセリングルーム

カテゴリー 『 子育て 』

カボチャの便り

オリパラ、コロナ、猛暑に大雨、人間界も自然界もザワザワした毎日が続いていますが、お変わりありませんか?

私もこの夏は食料の買い出し以外はおとなしく自宅にこもって過ごしていますが、若い人だったら活動したくなる気持ち、とてもよくわかります。おばあちゃん世代でさえ、息抜きや楽しみや生活の刺激は必須ですもの。

でも、自宅療養という名目で医療ケアを受けられない何万もの人たちを思うと、とにかく全力でコロナ収束に力を注いでほしいと願わずにいられません。

平時であれば受けられるはずの医療を受けることもできず、自宅で亡くなるなんて悲惨以外の何物でもありません。一見普段通りのようにみえて、実態はすでに非常時も非常時、戦争下にあるようなものです。そんな場所でお祭り(オリパラ)なんて正気とは思えません。それくらい狂った判断が許されてしまう今の日本。どう考えてもおかしい。

ネットで観た現場の映像が衝撃でした。知識としては知っていても現場の細かい人と人とのやり取りを見せられると、何万という自宅療養中の一件一件に、いかに多くの見過ごされている声があることか。

在宅患者の訪問医療を手がけている医師の、現場からのレポート映像でした。手を尽くしても助けられない現状を謝罪する医師。医師の尽力を充分認めつつも諦めきれない(当たり前です)家族。振り絞る息の下から「水がほしい」「自宅に戻して」と、引受先がなくて動けない救急車内で訴える患者本人。「このまま救急車内で連絡を待つか、自宅に戻るか」患者本人が二者択一を迫られるなんて地獄です。辛くて観ていられない、でもこれが、今この瞬間にも起こっている現状だと思うと目を背けることは許されません。そして、明日は我が身でもあります。

そんな重苦しい気持ちでいたときに郵便が届きました。孫が育てたカボチャ、ママが大事にプチプチに包んで送ってくれました。

小さくても未熟なわけではなく「坊ちゃんカボチャ」という品種だそうです。
「バアバ追いかけっこしよう」と公園で一緒に走り回った孫も中3。農業に興味があるとかで、今年の夏はスイカも収穫できたとか。あの小さな彼が、、、と思うとカボチャが可愛くて可愛くて。。。
どんなふうに料理して食べようかしら?楽しみー!

何があっても子どもは未来への光だとつくづく思いました。こうして光をもたらしてくれる。
「その未来世代のためにも、現状が辛いからってうつむいてはいられないよ」と、ちょっと元気が出てきたし、、、。
明日はカボチャを料理することにしよう~^^V

 

バレンタインチョコとメガネ君

一ヶ月前の買い物帰りに出会ったこと。

前を歩いていた小学5~6年生くらいの女の子ふたり。道路の反対側に向かって大声ではしゃいでいる。何事かと道路の反対側を見ると、女の子と同年齢くらいのメガネ君が歩道を歩いている。

女の子達がひときわ高い声ではやし立てる。
メガネ君、道路際の一軒の家の前で立ち止まると、郵便受けに素早くポスティング!ピンクのリボンの小さな包みが郵便受けに消えた。

「ワー、ホンメーイ!」「△△(メガネ君の名前)、ホンメーチョコかぁ?」女子は矢継ぎ早にはやし立てる・・・。

「うるせーなぁ!」「うるせーんだよ!」(と声は威勢が良いが、視線は明後日の方を向いて、照れくさいのを必死に隠して応戦するメガネ君)

「勝手に言ってろ!」と言い返しながら、ひょうひょうとした態度で角を曲がって行った。

女の子達はその後もひとしきり、△△君のバレンタインチョコの話題で盛り上がる。しばらく行くと、一足先に帰宅したらしい顔見知りの男子が道ばたで遊んでいるのに出くわす。

「※※(男子の名前)、誰かにチョコあげた?」あげてない。「義理チョコは?」あげてない。「~~チョコは?」「==チョコは?」といろいろなチョコ名が続く。(そんなチョコもあるんだ?!っと、女子達を追い越しながら、話に全然ついていけない私)

「今、△△がね~・・・」っとたった今しがたの「メガネ君エピソード」を披露する女子達。早くも情報拡散だ。明日のクラスでの会話が目に浮かぶ。

このくらいの年齢だと女子の方がお姉さんぽいから、メガネ君は少々翻弄されている様子。女の子達は知らないオバサンがそばを歩いていても、まったく意に介さず大声ではやし立て続ける度胸もあるし、体格も私よりも大柄で立派。オバサンは圧倒されっぱなしだった。

ロマンチストメガネ君、明日は負けるな!

中学生の孫とメガネ君の姿がかぶって、オバサンは心ひそかにエールを送ったのであった。

子ども連れのいる風景

またまたご無沙汰、ごめんなさい。
最近、3ヶ月に一度の更新になってしまっていますね。

ところで、ここはどこだと思いますか?

 

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 

日比谷公園近くのレストラン(ミッドタウン日比谷内)のテラスなんです。

地上6階(だったかな?)、しかも東京のど真ん中に、こんなグリーンのスペースがあるなんて意外でした(奥のガラス貼りの向こうがテーブル席です)

この日は小糠雨が降るあいにくのお天気でしたが、食事をしながらテラスを走り回る子どもたちを目にできるのも、この場をホッとできる空間にしているなと思いました。

赤ちゃんや幼児がいる場所は、そこだけ空気が変わりますね。ゆっくりと時間が流れているというか・・・。

でも、時々、赤ちゃんが電車内で泣いたら「うるさい」と怒鳴られたという若いお母さんの窮状を訴える投稿に対して、インターネット上で賛意両論の論争になっていることもあります。

客観的に見れば、どう考えても怒鳴る男性の方が、赤ちゃんの泣き声よりも明らかに周囲に険悪な空気をつくっているのはまちがいありません。

そんなときは読みながら思わず、「オジサン、あなたにも赤ちゃんだった時があるでしょ?!」と内心つぶやいてしまいます。子連れで出かけたことのある人なら、電車や人混みで子どもに泣かれたときの辛さは、大なり小なり経験したことがあるはず。どんなにしても泣き止まないときは、もう心身ともに疲れ果て親の方が泣きたくなるくらいですよね。

昔の人は言いました「子どもは泣くのが仕事よ」と。うちの母もよく言っていました。すっと昔から、自分にも周囲にもそんなふうに言い聞かせながら、育ち・育てられてきたのが私たち人間なのだと思います。

私も最近知ってビックリしたのですが、人口減少問題はなんと50年前から言われていたそうです。それなのに未だに、子どもにも親にも冷たい社会。

というよりむしろ、以前よりも余裕がなくなって、ますます冷たい社会になってしまっていて、これでは子どもを産み育てることはリスクとしか思えない人が増えてしまうのではと危惧します。

もっと子連れでのびのびと電車に乗り、お互い助け合える社会になるといいなぁ。子どもに優しい社会はどの年齢の人にとっても生きやすい社会のはずです。

テラスの小さな池に手を浸している子ども達を見ながら、そんなことを思った午後でした。

2枚目の写真はテラスから見た日比谷公園です。この角度から見られるのは稀少ですね。

「みんなの学校」が教えてくれること

本当に長いことご無沙汰してしまいました。

以下の文章は1か月くらい前に書きかけていたものなのですが、続きがかけないまま放置され、やっと今日重い腰を上げました。したがって季節がずれていますが、書き直すとまたまた遅くなりそうなのでこのまま失礼します。

☆  ☆  ☆  ☆

季節はすっかり秋ですね。

とはいえ、雨、雨、雨ですっきりした青空はあんまりなかったように思われる今年の秋。夏から秋そして冬へ、急ぎ足で駆け抜けていくようです。

そんな中、先日ある教育講演会に行ってきました。

公立学校の現役校長先生のお話です。校長先生の話だから堅い話と勝手に思っていた私の予想は大きく外れました。

校長先生自身の体験談が中心で、しかも失敗談から何を学んだかという、校長先生の講演内容としては結構ユニークなお話でした。同時にその教育方針と実践は魅力にあふれ、あっという間の2時間でした。この日のテーマは「みんなの学校」。

講演者は、ドキュメンタリー映画で見た方も多いかもしれませんが、大阪の公立小学校「大空小学校」の市場達朗校長先生です。映画に登場した木村泰子校長は退任され、木村校長から引き継いで3年目。映画の当時は教頭先生をされていた方です。

その教頭先生が、大人も子どももお互いが育ち合う学校の中で、校長先生として育っていくプロセスをお話しされたのが今回の講演といってよいと思います。

その失敗のエピソードは、たとえばこんなふうです・・・。

ある台風の日、学校は休校になりました。子どもたちは登校してきませんが、先生たちは学校で待機していました。そんな中、校門のインターフォンが鳴りました。教頭先生が応答すると、A君が台風の中、登校して来てしまったのです。教頭先生は学校が休みだと告げ、気をつけて帰るように言い、A君を帰しました。

すると(当時の)木村校長が即座に職員室に飛びこんできて、すぐにA君を連れ戻すよう他の教員に指示を出し、教頭先生(現校長の市場先生)はその場で校長室に呼ばれたそうです。

「教頭先生。自分の子どもでも嵐の中を帰れ言うんか?!」と木村校長。市場教頭先生は、本当にその通りだと、ただただ言葉もなかったそうです。「台風事件としてその後も語り草になっています」と笑って話されていましたが、校長先生が失敗談を次々披露する講演会もあまりないだろうと思いつつ、教育観を根底から問い直されるくらいの実践であることが伝わってきました。

そうしたことが毎日のようにあり、子どもも、教職員も、親も、地域の人も、みんながお互いに教え合い学び合う仲間という考えで、学校が成り立っています。

なので、授業はいつでも見に来てよいが、廊下で立って見ているのは×。教室の後ろに立っているのも×。見るのではなく、一緒に机に座って勉強する・活動する、が基本です。

そして、大空小学校のたった一つの約束ごとは、「自分がされてイヤなことは人にしない、言わない」これだけだそうです。マニュアルやルールはありません。あると考えなくなるから、とのこと。

この約束は大人にも求められます。同時に、約束を破ったときは「やりなおし」ができます。
「やりなおし」とは校長室に行って、校長先生の前で自分のやってしまったことを話すのです。校長先生は「どうしたん?」と声をかけ、最後まで話を聞く。その後、「大丈夫か?」と一言。

「これだけでよい」(木村元校長)そうです。本当にこれだけ?と思ってしまいますが、これだけなんです。これを大人も同じように約束を守れなかった時にやるのだそうです。

こんなで本当にうまくいくのだろうか、と心配になりそうですが、心配はまったくの杞憂に終わります。暴力をふるう子、障害のある子、どの子もともに学び、助け合い、笑い合う学校が現に存在していること・・・希望が生まれます。そして勇気を与えられます。

しかも、子どもたちだけでなく大人も育っていく学校なんです。さらに、私立ではなく公立小学校なんです。

講演の後、「行ってみたいな~。実際に教室に座って授業を受けてみたいな~」そんな感想が私の中に生まれました。なぜなら、私たちは本当にさまざまな思い込みや価値観に縛られていると感じるからです。校長先生の失敗談の数々は、そのまま自分に当てはめて考えざるを得なかったからです。

それらの思い込みを払拭するには、単に知識としての理解でなく、実際に体験して初めて、大空小学校の目指すものが肌身でわかるに違いないと思ったからです。それは私たちみんなが求めているもの、今この時代を生きる上で必要とされるもの、そんな気がしています。

「みんなの学校」公式サイト

今サイトを見たら、2017年2月21日から東京で公開予定のようです。未見の方は、よかったらぜひ!

今夏一番の猛暑の日に

残暑お見舞い申し上げます!

すっかりご無沙汰してしまいました。今年はいつにも増して、何だか月日が飛ぶように過ぎていきます。特に、6月頃からあっという間に過ぎて、あれよあれよと8月になり、気づいたらお盆も終わっていたという・・・。

何なんでしょうね。歳を取ったからだけでもないような・・・。

 

そんな日々ではありましたが、元気に動けているのはありがたいことです。

先日は小学生の孫二人と、電車を乗り継いでアスレチックのある公園に行ってきました。それが今年一番の猛暑の日!!

そんなに市街地から離れているわけでもないのに、バスは1時間に1本しかないし、ほかに交通手段もなく、タクシーで公園に、という贅沢(孫には甘い)。というか、とにかく暑くて、早く涼しいところに移動したいと思う、ひたすらそれだけ。タクシーを待っている人達も、タクシー乗り場から離れた日陰に避難して待つほど。

やっと乗ったタクシーで、運転手さん「今日は38度だそうですよ」「!!!」宮城から来た孫達はそれでなくても連日暑い暑いを連発。タクシーの中ですっかりぐったり。

公園に着いてみると、何やら工事をしているではありませんか。それにやけに閑散としているし、子ども達の声も聞こえない。イヤな予感。

通りかかった男性が「今日は暑いねえ」管理人室の方に向かっていくので、「管理人さんですか?水遊びのできるところがありましたよね」とネットで調べた情報を元に尋ねる。

「ああ、今日はお掃除だ。お休みです」と背後の噴水らしき一角を指さす。昼休みから戻ってきた作業員達が作業に取りかかり始めた。さっき、公園の入り口の木陰で昼寝をしていた人達だ。

「ええ~~!!」と子ども達、と私。「たまたま今日が清掃日だったんだよね」の管理人の声も遠くに聞こえる。。。。。。

こんなに暑い中をタクシーでやってきて、水場は無し。

気を取り直して、「残念だったねえ。じゃあアスレチックで遊ぼうか。木陰だから涼しいんじゃない?」と極力明るく声を掛けてみるが、子ども達は「あつ~~い」。それでも、手近な遊具に上り始めるが、だあれもいない公園はモチベーションが上がらないようで、「しょうがない、まあ上ってみるか」感がハンパではない。

上って下りてきたら、「もういい。帰ろう」(今来たばっかりでしょ?)

「貸し切り状態よ、滅多にないでしょ、こんな事」と励ましてみる(こんな猛暑の日に出てくる人はいないよ、と自分にツッコミを入れながら=あ~あ、せっかく楽しませてやろうと思ったのに。もしかしたら公園のインフォメーションに清掃日の注意書きがあったのかもしれないな~と反省もしつつ)

子ども達の好きなタラコおにぎりを並べても、あんまり飛びつかないし、昨日プラネタリウムで買ったおみやげの宇宙食「イチゴ味のアイスクリーム」を期待と共にひとかけらを口に。「これ、アイスじゃないよ」確かにあのトロッとしたアイスを期待すると大はずれ。普通は期待しますね。

形状はフリーズドライで、厚さ1センチ弱、切り餅くらいの大きさに成形してあります。いわゆるアイスクリームを期待してはダメです。イチゴ味のアイスを食べた後の口の中を再現するためなら◎。孫達には、「噛まないで溶けるのを待っていると、アイスを食べた後の味がするでしょ」と味わう秘訣を指南。

少し離れたベンチでは、オカリナの練習をするお兄さんが「コンドルは飛んで行く」などポピュラーな曲をマイペースで練習している。たまに犬の散歩の人が通り過ぎる。この何にも無さも、これはこれで私自身は結構好きなんですが、子どもにとっては面白くもなんともないだろうなというのもわかる。

それでも、ブランコに乗ったり、公園の全体をぐるっと回ってみる。こんな日でも、木々を渡る風はさすがに涼しく、緑の多いありがたさを痛感する。

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写真では見えませんが、この緑のアーチにはブーゲンビリアが絡まっているんですよ。オレンジ色の花がグリーンに映えてきれいでした。こんなに暑くなかったら、きっと居心地の良い公園だと思います。そしてもう少しアクセスが良かったらなお良いですけどね。

☆ ☆ ☆

教訓:猛暑の日はおとなしく家にいること。
たとえ子どもでも暑い日には水遊び以外はしたくなくなるのだ。

おかげで一夏分の暑さを体験した一日でした。でも、涼しい所にいて一夏終わってしまうのも何だか夏らしくないので、この日は夏の暑さを満喫したということで、これはこれで良かったのかな?

↑ ・・・負け惜しみ^^;