セレニティカウンセリングルーム

正月の空に思う

明けましておめでとうございます。
皆様、どのようなお正月をお過ごしでしょうか?

年末年始も休みなくお仕事をされている方々もいらっしゃることと思います。
祭日と言えどその過ごし方はさまざまで、それぞれの持ち場での見えないところでの働きがあってこそ支えられている私達の日常であることを、感謝とともに改めて心に刻みたいと思います。

年を取ると月日の流れが速くなると言いますが、最近の速さの感覚は年のせいばかりではないようで、若い人からも「一年が早いなぁ」と漏らす声を耳にすることが多くなったと感じます。
以前だったら何年分もの出来事が一年間に凝縮されたような日々。消化できずに毎日が過ぎていく感覚はわかる気がします。

ゆっくり味わいたいこと、立ち止まって考えたいこと、そんなことが流れの中でかき消されがちになってしまう。そんな思いになることもしばしばですから。
でも、できることなら、今の時代ならではの「何か」を自分なりの視点で見つけ、この時代に生きている私達ならではの実感を味わいながら過ごしていけたらと思います。それがプラスのものなのか、マイナスなのかもわかりませんが・・・。

なんか伝わりにくい表現ですみません。そうではあるのですが、年頭に当たり自分の率直な思いを表現するとすればこんな感じになってしまいます。

このところ、関東地方はありがたいことに、晴れ上がった穏やかな正月が迎えられています。こんな時にふと思い起こす歌があります・・・。

☆ ☆ ☆

何となく 今年はよい事 あるごとし

元日の朝 晴れて風無し         石川啄木

☆ ☆ ☆

親兄弟や友人達の面倒を見つつ、文学界や世の中の動きに関心を寄せ、たくましく生きた啄木らしい名歌だと思います。
貧しさや不運によって辛いことが多くても、正月には日の光を一身に浴び、そこから希望を受け取る豊かな感性と生命力。

私も、新しい年に光を感じつつ、この一年をスタートしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。