セレニティカウンセリングルーム

春です、桜です!

明日から早くも4月。

新入生や社会人一年生の初々しい雰囲気とともに、うららかな春の空気が街に溢れています。
今年は勤務校でも通常通りの授業形態に戻るようで、2年ぶりに全学生が登校しての授業が再開されます。このままコロナ禍が収まってくれますように、と願うばかりです。

そして早くマスク無しで安心しておしゃべりしたり、深呼吸できるようになりたいものです。

写真は昨日の大宮公園ですが、ちょうど満開の時季で家族連れや若い人たちが大勢。

例年散り始めた頃にあわててお花見に出かけることが多かったので、今年は何とかがんばって満開の頃に間に合ったようです。

小枝の先には、掌で包み込めそうないくつもの花が丸く塊になってこぼれ落ちんばかりでした。

めいっぱい開ききって、でも花びらが落ちるまでにはまだ後少し時間がある。。。。そんな感じのギリギリの満開。

我が家のベランダにも、今日初めて桜の花びらがどこからともなく舞い込んできたので、公園の桜も今日あたりは散り始めているかもしれませんね。

 

 

 

決断の「決め手」は…

最近、臨床心理士で発達障害のサポートにかかわっている方のこんな言葉に出会いました。

「決めるためには論理と情動の両方がバランスよく働かないとダメ」

その通り!と膝を打ちたくなりました。このことはアサーション・トレーニングでも常にポイントになるところです。頭では正しいとわかっていても行動を起こせないときには、感情が働いて思考を後押ししないとダメということです。

自分自身でも気づかないうちに何らかのブレーキを掛けてしまう、そうやって行動を抑えるのは、行動することで不利になったり怖い思いをしないですむように防いでいるわけです。ですから、そのブレーキを外すには不安や恐怖を上回るほどの感情のエネルギーが必要になります。

論理的思考による強い決意や事実への確信があったとしても、決めるときには感情が働かないとダメということですね。そのためにアサーション・トレーニングでは、行き詰まったときの実際の場面を使ってロールプレイをすることで、自分の中で何がブレーキになっているか、どんな気持ちが動きを止めているのかに焦点を当て自分の気持ちに気づいていく作業が必須になります。気づいたときの納得感、肩の荷が下りたような爽快感、受ける印象は人それぞれですが、目からうろこに近い体験です。

事実を知り、冷静に緻密に思考する論理的思考はもちろんとても大事なこと。でもそれだけではなく、感情の動きに自分自身が気づいていること、そして感情が自由に揺れ動くことを許すことも、論理と同じくらい大事なことで、日頃後回しにされがちの感情だからこそ大事にしたいと思います。

「なぜ感情が後回しにされていると思うのか?」ですか?
だってよく言われますよね、「感情的になるな!」って。感情的という言葉が「正しい判断の敵」のように言われています。でも現実はそうではなく、感情を論理とバランスよく使ってこそ決めることができるのですから、論理と感情は対等の価値を持っているはずです。
結論、生き生きと感情豊かな生活を送りましょう!

(写真はちょっと古いですがお正月に東京国際フォーラムに行ったときのもの。ロビーに飾ってある今年の干支にちなんだ寅のタワー。タワーは時間をおいてゆっくり回っていて、女の子が指さしている先には、わかりにくいですが音楽とともに飛び出して来たトラさんが・・・。)

 

正月の空に思う

明けましておめでとうございます。
皆様、どのようなお正月をお過ごしでしょうか?

年末年始も休みなくお仕事をされている方々もいらっしゃることと思います。
祭日と言えどその過ごし方はさまざまで、それぞれの持ち場での見えないところでの働きがあってこそ支えられている私達の日常であることを、感謝とともに改めて心に刻みたいと思います。

年を取ると月日の流れが速くなると言いますが、最近の速さの感覚は年のせいばかりではないようで、若い人からも「一年が早いなぁ」と漏らす声を耳にすることが多くなったと感じます。
以前だったら何年分もの出来事が一年間に凝縮されたような日々。消化できずに毎日が過ぎていく感覚はわかる気がします。

ゆっくり味わいたいこと、立ち止まって考えたいこと、そんなことが流れの中でかき消されがちになってしまう。そんな思いになることもしばしばですから。
でも、できることなら、今の時代ならではの「何か」を自分なりの視点で見つけ、この時代に生きている私達ならではの実感を味わいながら過ごしていけたらと思います。それがプラスのものなのか、マイナスなのかもわかりませんが・・・。

なんか伝わりにくい表現ですみません。そうではあるのですが、年頭に当たり自分の率直な思いを表現するとすればこんな感じになってしまいます。

このところ、関東地方はありがたいことに、晴れ上がった穏やかな正月が迎えられています。こんな時にふと思い起こす歌があります・・・。

☆ ☆ ☆

何となく 今年はよい事 あるごとし

元日の朝 晴れて風無し         石川啄木

☆ ☆ ☆

親兄弟や友人達の面倒を見つつ、文学界や世の中の動きに関心を寄せ、たくましく生きた啄木らしい名歌だと思います。
貧しさや不運によって辛いことが多くても、正月には日の光を一身に浴び、そこから希望を受け取る豊かな感性と生命力。

私も、新しい年に光を感じつつ、この一年をスタートしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

久しぶりの観劇

コロナでいろいろなイベントが中止になった中、久しぶりに劇場でお芝居を観ることができました。

といっても11月の話です・・・今頃になってしまい、ごめんなさい。

今年もそろそろ終わろうという時期ですが、遅ればせながら久しぶりの劇場での鑑賞が嬉しくて記事に書くことにしました。

「ユタと不思議な仲間たち」はタイトルの「ユタ」と言う言葉から、ずっと沖縄が舞台のお話だとばかり思っていました。ユタはユウタのことで、東北弁なまりで主人公の男の子勇太がこう呼ばれているのです。原作が三浦哲郎、作曲が三木たかし、作詞に岩谷時子さんが参加しているというなかなか見応えのある素敵なミュージカルでした。

「友だちはいいもんだ」は名曲ですね。子ども達が小学校時代に良く耳にした記憶があります。貧困、間引きといった重い地方の歴史を扱いつつも、座敷童(わらし)の民話を絡めて、友情や命について温かい目線で語る感動のファミリーミュージカルになっています。

自由劇場が大きな会場でないだけに、役者さんの息づかいまで聞こえるようなアットホームな雰囲気と、会場との一体感も心地よかったです。まだまだマスクと感染対策とで気を抜けませんが、それでも少しずつ会場でイベントに参加できるようになってきたことが、本当に嬉しく思えました。今まで当たり前と思っていたことが、いかに貴重なことだったかをここでも痛感させられました。
やっぱり会場で観られるイベントって格別です!

思わぬところで秋の空

すっかりご無沙汰していてすみません。
一応無事です。何とか元気でいます。

前回が8月末の記事更新で、2ヶ月以上経ってしまいました。

にもかかわらず、今日も日射しは2ヶ月前と変わらない暑さなのが驚きです。かつて秋というのは、涼しい風が吹き始め、キンモクセイが香り、次第に紅葉が始まるなど「決まりごと」のように順番に季節の変化が展開していました。そうしたかつての自然の移り変わりが、今となっては懐かしい気さえします。

そんな折しも、関東地方に地震のあった翌朝、最寄り駅で秋の空をゆっくりと眺める羽目になりました。それというのも、駅に着いた途端、「徐行運転箇所を特定するため、大崎から川越まで全線ストップさせて点検します」との非情なるアナウンス。その言葉通り、最寄り駅では完全に電車がストップしていて、改札にもホームにも人が溢れていました。

そんなわけで、ただただホームに立ち通しで1時間以上(結局動き出すまで2時間近く掛かりました)。足はしびれてくるし、小さなスマホの画面を見続けて疲れるし、、、で、ふと目を上げたところ、抜けるような青空が広がっていたというわけです。いかに毎日せかせかと、空をゆっくり眺めることもなく過ごしていたことか・・・とちょっぴり反省。

1時間以上も停まったままの上り電車の屋根と、ホームの屋根とで切り取られた秋の空。でも抜けるような青さは美しかった!
日射しは夏でも、空はやっぱり秋の色でした。

コロナがこのまま落ち着いてくれますように・・・。
ささやかな近況報告のみで失礼します。