セレニティカウンセリングルーム

関連するコトバ 『 ロールプレイ 』

ロールプレイ

毎度のご無沙汰で失礼いたしておりました。
ときどき訪れてくださっていた方、すみませんでした。

決してサボっていたというわけではないのですが、書きたいことがあるときには時間の余裕のないときが多く、時間ができたときには書きたかったことを忘れている、なんていうことを繰り返しておりました。

それに時間が経つと、しばらく前に書きたいと思ったその題材では、気の抜けたサイダーみたいな気がして、モチベーションが上がらないというときもあったりしました。

・・・・とグダグダ言っておりますが、・・・単なる言い訳です。

さて、今日はアサーション・トレーニングについて少し書いてみたいと思います。アサーション・トレーニング一般ではなく、セレニティでやっているワークショップについてです。

アサーション・トレーニングは「トレーニング」と言うからには、きっと繰り返し繰り返し小難しいことをやっているのだろうなと思われるかもしれません。が、決してそんなことはないんですよ。

ロールプレイを中心に、体験重視。毎回、和気あいあいとトレーニングしています。時には、役者顔負けの真に迫るロールプレイをやってくださる方がいたりし て、爆笑しつつ進行することもあります。そんな時は、私は流れに任せて、見守る立場です。いろいろな指示を必要としなくても、とってもうまくワークの流れ ができていきます。

それはロールプレイをやってくださる参加者の方が、うまい演技をしようと思うからそうなるのではなく、その場面設定に合わせ、ご自分の真実の気持ちで役に なりきるために、自然に良い流れが作られるのだと思います。作為がないというのでしょうか。うまくやってやろうではなく、気持ちを入れて役割にあてはめてみたら、結果として役にピッタリなりきっていたというわけです。

アサーション・トレーニングではある役割を演じてみたとき(役のポジションに入ってみたとき)の、そこでの自分の感じ方、気持ちに注目します。たとえば、 いつものように言ってみたときに、相手の人がどんな気持ちになるか、自分はどういう気持ちで言っているかなどに焦点を当てて見ていきます。

いわゆる演技ではないので、うまいヘタは関係ありません。自分の気持ちに気づき、相手の人が感じをつかめればよいのです。

そうは言っても面白いもので、気持ちが入ると人は自然にそれにふさわしい振る舞いをしてしまうもののようです。皆さん、それぞれ個性豊かにロールプレイを やってくださるので、毎回本当に感心してしまいます。バリエーション豊かな表現が出てきて、お互いのフィードバックも活発になります。

楽しい笑いが起きて、温かい雰囲気に包まれるのも、きっとワークショップの魅力の一つですね。毎回、それを味わわせてもらっている私は、本当に幸せ者だなあと思っています。

アサーション・トレーニングの醍醐味

「自分が思ったこと、感じたことを言ってよい。」

「こちらの言ったことを、相手が拒否したり怒りを表しても、それは自分が悪かったと思わなくてもよい。」

アサーション・トレーニングで、こういった意味のことをお話しするとすごく衝撃を受け、参加された方はとまどいの表情を見せられることがあります。

本当?言ったら相手を傷つけるのでは?
私が言ったことで相手が怒ったら、私のせいでしょう?…と。

大人数のワークショップの時は、会場中が一瞬どよめいて、直後、サーッと拒絶の空気が会場を支配するのを感じます。堅い、張りつめたような空気。

アサーション・トレーニングのプロセスで、どうしても通らなくてはならない、乗り越えなくてはならない壁(?)です。

さて、そこから一転。
実習トレーニングに入り、ロールプレイを通して実体験していくと、空気が徐々に変化していきます。氷が溶けるように和やかな空気へと変わります。

だんだん参加者の表情が豊かになり、笑顔も出始めます。そして終盤にかけて、こちらの細かい指示がなくとも、自然に良いコミュニケーションが展開されていくさまは、ある意味アサーション・トレーニングの醍醐味です。

そしてさらにアサーション・トレーニングのうれしいところは、終わると一人ひとりがキラキラしてくるところです。数時間前まで見知らぬ人たち同士が、古くからの友人のようにお互いを大事にしあえる、そんな空間になっています。

私にとっても、とてもうれしいひとときなのです。