セレニティカウンセリングルーム

関連するコトバ 『 卒業 』

卒業の季節

春のような暖かさの日もあるかと思うと、また急に冷え込んできて、油断ならない時季ですね。インフルエンザもはやっているそうで、結構不調の方も多いみたいなので気をつけたいですね。

さて、そんなこの季節ですが、大学の相談室としては今は春休み。
4月の新学期を待つ時期でもあります。

1月の相談室が終了する間際には、卒業していく学生さんがチラホラ挨拶に来てくれることがあります。
中には、数年前に相談に来て、その後は元気になり、ずっと顔を見せることのなかった人もいます。

そんなときは突然の来訪と、雰囲気が変わっているのとで、一瞬誰だかわからないときも・・・。
特に女性の場合は、お化粧や髪型の変化もあって、「え?〇〇さん?!」と、聞き返して失礼してしまったり。
でも、一言二言言葉を交わすと、「あ、そうだ。〇〇さんだ」と、思い出されてきます。

「お元気そうね。溌剌として」と、こちらが感じたままを口にすると、

「そんなことなくて~、今でも自信ないんですよ~」などと、照れた横顔に、当時のことがよみがえってきます。
相談室で交わした会話のあれこれ、共有した時間、辛かったこともーそのどれもが貴重な体験として糧になってくれていたのだろうか。

ドアを出て行く後ろ姿にエールを送りながら、幸せのお裾分けをいただいたような、カウンセラーとして感慨深く嬉しいひとときです。

受験と卒業の季節

受験生は、今まさに受験の真っ最中といったところでしょうか。
そして、一方では、卒業生を送り出す時期も間近に迫っています。学校はこの時季、ちょっと緊張感のある、清新、かつ慌ただしい空気に包まれています。

大学相談室に来ていた学生さん達も、何とか無事に卒業にこぎ着けました。やっぱり元気に巣立っていってくれるのは何より嬉しいものですね。

途中で相談室に来なくなった4年生の彼はどうしたかな―、
と気になりつつも、
たぶん元気になったから来る必要がなくなったのでしょうね―、それなら安心。
と、最後に会った時の印象を思い出しながら、想像を巡らせています。

ちょうどあの日は、他の学生の面談中だったので、「予約時間だけ入れていってはどう?」と声を掛けたけれど、「また来ます」と言って、それっきりになってしまったなあ。

たぶんあの調子なら単位も取れているはずだし、大丈夫なはず。来年また相談室に現れませんように(どうか卒業できていますように)…。
と、心密かに祈っています。

また、ある女子学生さんは、私の担当日の最終日に(会える日はその日が最後ということで)、授業はないのにわざわざ大学に挨拶に来てくれました。

晴れやかな笑顔は、今までよりさらに明るくなって、卒業と就職という二大イベントへの期待がふくらんでいることを感じさせました。

その日は雑談とよろず相談で終わりました。
「変なこと聞いちゃいますけど……」
「ぜんぜん違う話なんですけど…」なんて言いながら、いろいろ質問されて、私も熱く語ってしまいました。こんなオシャベリは私も楽しいです。

・・・受験と卒業のシーズンが、こうして過ぎていきます。
相談室から「みんなに春よ、来い!」 と願いつつ。

卒業シーズン

大学の後期授業が終了しました。学生相談室はお休みになります。

当然4年生の学生達は卒業していきます、カウンセリングが終了してもしなくても…。

相談室での悩みも解決し、晴れて卒業する学生の場合は、私もとても晴れ晴れした嬉しい気持です。

いっぽう、大学の相談室では手に余る問題のこともありますし、短期間に解決できない問題のことも…。そうした場合にも、卒業と同時にカウンセリングのまとめのような形に持っていかなくてはなりません。

ここが一般のカウンセリングルームなどと違うところですね。カウンセリングの途中であっても終結しなくてはいけないのです。

複雑な心境です。もちろん、卒業に合わせてカウンセリングが終了して送り出せるように最大限努力するのですが、必ずしも願ったとおりには進みません。

そうしたとき私にできることは、卒業までとにかく寄り添い、伴走すること。

解決できない問題を抱えたまま卒業する学生にはこんな風に伝えることも…。

最後の面接で―、

「とにかくこれからの人生どんな時も諦めないで、自分を大切に毎日を送っていってほしい。良い出会いがあることを祈っているよ。」
言葉に思いを精一杯込めて送り出します。

普段と変わらぬ様子で、背中で私の言葉を聞いて出て行った○くん、がんばれ!